<Financial Reporting and Analysis:Long-Lived Assets>
Impairment lossとは?
「減損」を意味します。
non-current asset(固定資産)に計上されている建物や設備、のれん代の評価額が大幅に下がった場合、減損処理をする必要があります。
減損を図解する
バランスシートを確認する
とあるメーカーにおけるバランスシートが、下記図のようになっていたとします。
仮にプレス機5億円、加工機3億円、組立設備2億円の評価額がある資産を持ち、設備総額10億円あるとします。
設備故障による減損
ここで加工機にトラブルが発生し、全く使えなくなったとします。
この時加工機の資産価値はゼロとなり、3億円の減損処理をする必要が出てきます。
バランスシート上では、
- 左側:資産の設備科目から3億円マイナス(10億円⇨7億円)
- 右側:純資産から3億円マイナス(7億円⇨4億円)
になります。
減損するとB/Sを圧縮出来る
損失を確定させる減損処理ですが、
- より正確な資産評価が出来る
- バランスシートを圧縮出来る
というメリットもあります。
特に後者は効率的な経営に繋がります。
今回取り上げた例では、20億円あった資産が17億円に圧縮され、利益が一定であればROA、ROEがともに向上します。
Financial Leverage Ratioはどうなる?
減損処理を行うと資産÷純資産で計算される、Financial Leverage Ratio(財務レバレッジ)はどうなるでしょうか?
借入金がある場合、減損処理を行うことで財務レバレッジは上昇します。
当初財務レバレッジ
資産20億円÷純資産7億円=財務レバレッジ2.86倍
減損後財務レバレッジ
資産17億円÷純資産4億円=財務レバレッジ4.25倍
しかし、借入金の方が資本コストが安いとは言え、投資家が高財務レバレッジを好まない場合、新株発行などで資本強化するケースが多いです。
ウェスティングハウス(WH)で巨額減損を行った東芝も、資本増強に追われるでしょうね。
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