量的緩和とは
今日は2014年10月頃から始まった原油価格急落を、量的緩和の弊害という視点でみようと思います。
そもそも量的緩和とは、市場に出回るお金をジャブジャブにして、景気回復を目指す政策です。
市中銀行は日本銀行に置いてある当座預金残高の額に比例して融資を行うことができる。量的金融緩和政策とは、この当座預金の残高を増やすことで、市中のマネーサプライ(マネーストック)を増やそうとする政策である。
出典:ウィキペディア
現在は、先進国ではイギリスと日本で行われている金融政策です。
(アメリカも最近まで実施していましたが、2014年10月で量的緩和政策を終了しました)
本来は金利を下げる”金融緩和政策”で景気回復を狙うのですが効果がなく、最後の手段として導入したのが、量的緩和政策です。
昔で言えば徳川綱吉が小判2枚を溶かして3枚にしたように、通貨供給量を増やすことでインフレを起こし、経済を回していこうとしたのです。
物価は確かに上がったが・・
世界的に量的緩和政策を導入した結果、実際に物価は上がりました。
2008年のリーマン・ショックで40ドル割れまで急落していた原油は、量的緩和により100ドル前後まで上昇。
その他穀物や金価格など、様々な実物資産の価格が上がっていました。
世界が見誤った2つのポイント
しかし、2008年頃から、世界の投資マネーは2つ見誤った点があったと思います。
それは、
- 量的緩和政策が物価上昇につながること
- 中国景気が良く消費が活発であること
です。
こうした前提条件を元に商品先物に買いが集まり、物価を押し上げて行きました。
また日本の商社や、世界の資源開発会社が、採掘コストの高い鉱山や油田であっても、”物価上昇を折り込んだ価格”で資源開発を進めてきました。
中国も景気後退局面に入っているはず
しかし、直近3ヶ月の資源価格をみると全般が下落しており、この2つの前提は崩れてきたと思われます。
特に中国の経済成長率は2014年で7.38%と言われていますが、これだけ経済成長している国の物価上昇率が2.3%しかないのは、通常考えられません。
そもそも中国統計は政府方針により修正が加えられるため、ほとんどデタラメです。
おそらく中国も景気後退局面に入っているはずで、消費意欲が萎んでいると思われます。
これは世界的な物価下落にも、影響してきます。
溢れたマネーはどこに向かったのか?
それでは世界的にジャブジャブとなったマネーは、現物資産からどこに向かったのでしょうか?
それは、先進国債券です。
特に、大量にドルを発行したアメリカ国債が、市場原理とは裏腹に、買われています。
これは長期金利低下にも影響しますが、同時に、期待収益率が相対的に高くみえる株式市場にも資金が流れているのが現状だと思います。
日本で起きている、不況下の株高。これは・・
アメリカ同様、日本でも長期金利低下と株高が続いています。
10年物国債利回りは世界でも史上最低の0.3%となり、さらに0.1%程度の低下は有り得そうです。
また消費増税による不景気が経済統計に出ていますが、それでも株高が続いています。
つまり、今の日本株は実体経済と乖離し始め、バブルに入ったと言えそうです。
とは言え株価とは優良企業の平均値であり、グローバルに稼げる優良企業は円安により利益を上げているのも実態です。
しかし実体経済との乖離は通常長く続かないため、2015年前半のどこかで、急落局面がくると思われます。
いつ、バブルは弾けるか?
個人的には、今の原油急落はいづれ落ち着き、世界的にも再度株高に向かうと考えています。
しかし、まだ大きく下落していない商品が、”金”です。
以下は金価格チャートですが、量的緩和を始めた2008年より2倍近い価格で、現在も取引されています。
まだまだ下落余地のある金価格ですが、
金価格急落
↓
資源国(ロシア、南アフリカ、オーストラリア)株急落
↓
世界同時株安
↓
バブル弾ける
というフローで、世界的な株高を含め、日本で起きているバブルも崩れると考えています。
特に、高コストで採掘されている資源国からの資金引き上げにより、パニック的な株売りが起きる予感がします。
CFDで金を空売りする準備を
今年前半はバブルの波に乗ってもそこそこ稼げそうですが、もっと大きく稼げるのは、急落相場で空売りを仕掛けることです。
特に最も早く急落し始めそうな”金”を、空売りしたいところです。
そこでオススメなのは、CFD取引です。
DMM.com証券が提供するCFD取引であれば、レバレッジ20倍で資金効率がいいため、オススメです。
1万円を証拠金として準備すれば、20万円分の金を空売りすることができます。
また原油や銀、日経平均株価などもレバレッジを掛けて取引できるため、CFD口座は1社作っておくと便利だと思います。
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