GDPって何に使うのかよく分からない
GDP。
このブログを見られる方ならもちろんご存知だと思いますが、国内総生産(Gross Domestic Product)の略で「国内で生み出された付加価値の合計」を意味します。
証券アナリストのテキストにも出てくるのですが、「実際のところ、何に使えるの?」というのが昔から”?”だったので、少し考えてみることにしました。
そこで今回、一番イメージの湧く労働者一人当たり賃金=自分の年収について、フェルミ推定的に考えてみました。
自動車でイメージするGDP
GDPでいう付加価値がよく分からない!という方のために、自動車を例に説明します。
自動車メーカーは部品(原材料)をサプライヤから購入し、労働者を雇い自動車を生産したあと、利潤を乗せて販売(売上げ)します。
売上=原材料+賃金+利潤
が成り立ちます。
また、付加価値とは社内で造られた部分であり、「賃金+利潤」に当たります。
同じように前工程についても考えると、プレス・塗装メーカーは鋼板メーカーから材料を仕入れ、労働者が加工したあと、自動車メーカーに納入します。
鋼板メーカーも採掘業者から鉄鉱石などを仕入れ、労働者を使い鋼版を生産し、プレスメーカーに納入します。
採掘業者も労働者を使い、自社が所有する鉱山から鉄鉱石を採掘し、利潤を上乗せした値段で鋼板メーカーに売却します。
このように見ると企業が使用している原材料とは、自然(農地や山林や鉱脈など)から労働力を使い得られた物、ということになります。
GDP=賃金+利潤
ではいよいよGDPについてです。
自動車メーカーにとっての付加価値は「利潤+賃金」部分だけですが、マクロ経済的に見ると”原材料”もどこかの企業が生み出した付加価値となります。
また自動車だけでなく、電機業界も通信業界も飲食業界も、すべての付加価値を合計したら?これがGDPとなります。
自分の給料はいくら?
日本のGDPが約500兆円、そのうち約55%が労働者に分配される(=労働分配率)と言われているので、
- 275兆円(55%)=労働者
- 225兆円(45%)=企業、資本家
という割合で、付加価値が分配されます。
日本の就業者数が6300万人いるため、
275兆円/6300万人=435万円/人・年
と、概算での一人当たり年収を推定すると、435万円ということが分かりました。
もちろん業種(金融とサービス業)、雇用形態(フリーターと大卒正社員)、地域(東京と地方)、年齢(20代と50代)でバラつきは出てきますが、ざっくりした年収はこんな感じになります。
企業(資本家)の取り分多すぎじゃない?
しかしこれだけ見ると、ちょっとした疑問が出てきます。
GDPのうち、企業の取り分45%って取り過ぎじゃないか?と。
たまにこの労働分配率、資本分配率だけ取り上げて、ラッダイト運動だ!フランス革命だ!イスラム国でみんな平等に!みたいな意見もあったりします。
資本家VS労働者みたいな構図が浮かんでしまいますが、実際はもう少し、格差は小さいです。
答えは、労働分配率の解釈が、経済学上で何種類もあるからです。
証券アナリストの試験ではここまで問われないですが、ブログネタとして、代表的な労働分配率の計算式を次回紹介したいと思います。
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