マイナス金利で市場の反応は?
前回は日銀のバランスシートの推移から、今後考えられる金融政策を考えました。
過去記事:ついにマイナス金利!時系列データで日銀のバランスシート推移を作ってみた
今回はマイナス金利発表を受け、マーケットが考える将来見通しがどのように変化したのかを、日本国債のフォアードレートの変化をみることで確認していきたいと思います。
※そもそもフォアードレートとは?という方は、こちらの記事を参考にして下さい。
過去記事:将来の市場予想金利や利上げ時期を計算で!インプライド・フォワードレートとは?
※2016/9/21発表の追加金融緩和を反映しました。
追記:日銀が発表した長期金利ゼロ誘導で金利・フォアードレートはどう変化したか?
イールドカーブの変化
ちょうど先日書いた記事で、マイナス金利が発表される1週間前の1/22(金)時点スポットレートのデータをBloombergから取っていたため、これと比較することにします。
過去記事:為替リスクをヘッジしたい!為替予約取引と外貨建債務を考えてみる
2016/1/22(金)時点のイールドカーブと、マイナス金利発表がされた1/29(金)終値ベースのイールドカーブは、グラフにすると下記となっていることが分かりました。
青線が発表前、赤線がマイナス金利発表後となりますが、明らかにイールドカーブ全体が押し下げられていることが分かります。
1年物フォアードレートを求める
次に市場が予想する、今後の金利動向(=フォアードレート)について考えます。
1年物のフォアードレートを求めたところ、下記グラフのようになっていることが分かりました。
- 横軸:X年後
- 縦軸:X年後時点における、1年物金利
となります。
市場予想としては、1年物金利が上がり始めるタイミングに変化はなく、5年後まではゼロ金利が続くだろうと予想していることになります。
金利が経済全体の景況感を表すものと考えると、今回のマイナス金利導入によって景況感が好転したとは言えないようです。
当座預金から溢れたマネーが株価を押し上げる可能性はありますが、それは実態のない株高(=バブル)となり、いつ急落してもおかしくないマーケットが続きそうです。
収益チャンスがあるので悲観的にはなりませんが、日本経済を考えると、規制緩和などで活性化させる健全な経済循環を期待したいところですね。
今回の比較グラフ元データはgoogleスプレッドシートでも共有しているので、興味があれば見てみて下さい。
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