日経レバ・ダブルインバースとは?
今回はレバレッジETFの空売りによる投資戦略について。
日経平均の動きに連動した代表的なETFとして、
- 日経平均レバレッジ上場投信(1570)
- 日経ダブルインバース上場投信(1357)
の2つが挙げられます。
前者は「日々の騰落率が日経平均株価騰落率の2倍」となるように設計されており、後者は▲2倍となるように設計されています。
目論見書を見ると仕組みは簡単で、信託財産として集まった資金を担保に、2倍の日経平均先物ポジションを取ることで組成しています。
2016/12/30時点では、202.1%の先物ロングをするポジションだったようです。
直近の値動きを比較する
- 青:日経ETF(レバレッジ1倍)(1321)
- 赤:日経レバレッジ(レバレッジ2倍)(1570)
- オレンジ:ダブルインバース(レバレッジ▲2倍)(1357)
としたとき、実際の値動きをグラフ化すると、上記のようになっていました。
※N-19(=2017/2/20)〜N(=2017/3/17)
青線を基準に、レバレッジ型ETFが2倍の動きをしていることが分かると思います。
レバレッジ型ETFを空売りする
ここで、
- 赤:日経レバレッジ(レバレッジ2倍)(1570)
- オレンジ:ダブルインバース(レバレッジ▲2倍)(1357)
をN-19日時点で、同額を空売りするとどうなるでしょうか?
空売りポジションを取ったときの収益を表したものが、緑線(右軸)となります。
負の相関を持つ2商品を空売りしリスクをほぼゼロにしつつ、この20営業日できれいな右肩上がりのリターンを上げていることが分かります。
直近過去20営業日における、空売りによるリターン推移は、下記グラフとなっています。
グラフはgoogleスプレッドシート(シート:レバレッジETF)で共有しているので、グラフの作り方などみたい方はチェックしてみて下さい。
なぜレバレッジ型は減価するのか?
上記はレバレッジ型ETFの減価を使ったリターンの上げ方でした。
正直空売りコストが高いのでペイしないのですが、そもそもなぜ、日経レバやインバースは長期でみると減価するのでしょうか?
これは以前CFAでもまとめた、相加・相乗平均が関係しています。
参考記事:【CFA】arithmetic meanとgeometric mean、投資リターンはどちらが高い?
つまり日経ETFなどのインデックス投資では、リターンが相加的に計算されるのに対し、
レバレッジETFでは「日々の騰落率」を基準にするため、日々リターンが清算され、結果、相乗的なリターンとなるわけです。
高校数学で出てきた、a=bでないとき、相加平均>相乗平均となる定理が使えます。
a=bのとき、相加平均=相乗平均でしたね。
真逆の動きをするレバレッジETFを空売りすることで、利益=(相加平均)-(相乗平均)を狙え、リターンがブレる程利益額が大きくなるというお話でした。
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